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「人類流の、さえたやりかた」 - 数学上の種々の変換についての概説

※タイトルはもちろん、腹黒主人公が新人類に振り回される某ラノベ由来です。

○概要
 数学の世界では、数式を別物のように変えてしまう変換式が多数存在します。
 もちろん、数式の本質は失なわれていないからこそ、そういった変換ができるのですが。
 モロに「変換」と名の付くものからそうでないものまで、色々と集めてみました。
※数式作成には、クヌースてんてー謹製のTeX(LaTeX)を使用しています。Google APIで表示させるために、このサイトのツールを利用しました。


線形変換
 ……恐らく一番ベタな変換でしょう。線型代数学的には、

f(a_1x_1+a_2x_2+\cdots+a_nb_n)=a_1f(x_1)+a_2f(x_2)+\cdots+a_nf(x_n)
となる変換はみんなこれに該当するらしいのですが、手計算でよく使うのは

y=ax+b
の方でしょう。むしろ行列(高校でも習う一次変換など)や行列式(ヤコビ変換とか)の方が馴染みがある人もいるかもしれません。某第一位さんの能力も大雑把に言えばこれに当たるでしょうか?
 例えば、以下のデータについて、平均と分散を求めたいとします。

-1/6
5/3
-1/2
1/4
7/12

そのまま計算してもいいのですが、一旦これらのデータを「12倍して6を足す」という変換を施すと、

4
26
0
9
13

となります。この状態で平均と分散を計算すると、それぞれ「10.4」「80.24」となります。
 もちろん変換した分は元に戻す必要がありますが、データを a倍して bを足した場合、平均は元々の平均を a倍して bを足したもの、分散は元々の分散に aの二乗を掛けたものとなります。つまり、元のデータの平均と分散はそれぞれ「11/30」「1003/1800」となります。所詮ただの一次関数なのですが、上手く使えば計算が楽になってオイシイのです。


置換積分
「変換」とは付いていませんが、どう見ても変換でしょ、これ。見かけ上公式が二通りある

\int_{a}^{b} f(x)dx = \int_{\alpha}^{\beta} f(x(t)) {dx \over dt} dt.
(長い「カタマリ」を置き換える方と、「カタマリ」をあえて代入する方)ので覚えづらいのですが、まあ、

{dy \over dx}={dy \over dt}{dt \over dx}
さえ頭に入っていれば、どれを置き換えてどう計算すべきかは自然と出てくるものです(ただし慣れている場合に限る)
 このテクニックは大学以降でも頻出の概念なので、たとえ辛くてもしっかり覚えましょう。
 例えば、

\int_{-\infty}^{\infty}\frac{dx}{1+x^2}
を計算したい場合、x=tan\theta として置換積分すると、

\int_{-\infty}^{\infty}\frac{dx}{1+x^2}=\large\int_{-\frac{\pi}{2}}^{\frac{\pi}{2}}\frac{1}{1+tan^2\theta}\times\frac{d\theta}{cos^2\theta}
=\large\int_{-\frac{\pi}{2}}^{\frac{\pi}{2}}d\theta=\pi
として計算できます。


留数定理
 こちらにも「変換」とは付いていませんが、上手く使えば凄まじい威力を発揮します。詳しくは説明しませんが、上の置換積分の項で解説した積分をコレで計算すると、

f(z)=\frac{1}{1+z^2}=\frac{1}{(z+i)(z-i)}
\int_{-\infty}^{\infty}\frac{dx}{1+x^2}=\oint_{C}f(z)=\oint_{C}\frac{1}{(z+i)(z-i)}
=2\pi i\times Res[f(z),i]=2\pi i \times\frac{1}{2i}=\pi
となります。なに、「余計にややこしいだろ!」って? じゃあ、置換積分で

\int_{-\infty}^{\infty}\frac{dx}{1+x^4} とか\int_{-\infty}^{\infty}\frac{dx}{1+x^8}とかをやってみてください。手こずった方、留数定理を使った方が早く解けますよ?


ラプラス変換
 ラプラスと言っても、背中に乗れたり ファイル圧縮できたりはしません(検索結果で並び立つのは言葉の妙)。まあ要するに、

F(s) = \int_{0}^\infty f(t)e^{-st}dt
に関数f(t)を放り込んで出てきた関数F(s)が変換結果です。逆変換は

f(t) = \lim_{p\to\infty}\frac{1}{2\pi i} \int_{c-ip}^{c+ip} F(s)e^{st}\,ds
として書き表されます。
 言うまでもありませんが、一から計算するとかなり面倒なので、基本的な関数には変換表が既に存在します。例えば、

f(t) = t^n \Leftrightarrow F(s) = \frac{n!}{s^{n+1}}
f(t) = e^{at} \Leftrightarrow F(s) = \frac{1}{s-a}
f(t) = \frac{sin\ at}{t} \Leftrightarrow F(s) = tan^{-1} \frac{a}{s}
といった具合です。
 この変換が最もよく使われるのは、微分方程式を解く時でしょう。例えば、単振動を表す微分方程式の場合、

mx''=-kx
\mathcal{L}(mx'')=\mathcal{L}(-kx)
ms^2\mathcal{L}(x)-mx'(0)-msx(0)=-k\mathcal{L}(x)
\mathcal{L}(x)=\frac{mx'(0)+msx(0)}{ms^2+k}=\frac{x'(0)}{s^2+\frac{k}{m}}+\frac{sx(0)}{s^2+\frac{k}{m}}
x(t)=\frac{x'(0)}{\sqrt{\frac{k}{m}}}sin(\sqrt{\frac{k}{m}}t)+x(0)cos(\sqrt{\frac{k}{m}}t)
……といった手順で計算できます(うろ覚えなのでどこか間違っているかも)。微分や積分を四則演算で計算できるように変換してしまうのが、この変換の醍醐味なのです。


フーリエ変換
 変換シリーズのトリを務めるのは、ある意味かなり有名なコイツで決まりでしょう。実社会での応用もかなり効く上、なぜか歌にまでなっていますし。式としては
f(\xi) = \int_{-\infty}^{\infty} f(x)\ e^{- 2\pi i x \xi}\,dx
となる……らしいが、細かい理解は私の手に負えないので、例は示さず、情報関係の実用例でお茶を濁そうと思います。実は上のラプラス変換と関係が深かったりするのは秘密

・音声解析
 音声ファイルを読み込んで解析するものとしては、やはり「WaveSpectra」が最強でしょう。L/R別でリアルタイムに解析できる(指定時間でピンポイントに調べる機能もあります)上、16bit以上のWAVファイルにもするため、幅広いニーズ(採取した音声を分析、オーディオ機器の特性調査等)に対応しています。

・画像圧縮(JPEGMPEGなど)
 実は、フーリエ変換は、画像相手にも施すことができます(二次元フーリエ変換)。すると、その結果を読み解くことで画像の傾向(輪郭成分が多いのかのっぺりしているのか)が分かったり、それを利用して情報の表現量を削減することができます(要するにデータ圧縮)。変換ソフトはそれこそ星の数ほどあるので紹介はしません。

・多倍長演算(畳み込み計算)
 通常、N桁×N桁の計算には、O(N^2) の計算量が掛かります。しかし、FFTを利用して「畳み込み計算」なるものを行うと、総計算量がO(NlogN)にまで減少します。バブルソートがクイックソートになったと思えば、その威力が分かりやすく実感できると思いませんか?
(ちなみに、よくある円周率計算プログラムにはこの考えのコードがほぼ確実に入っています)


今日はここまで。
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YSR

Author:YSR
「YSR」「YSRKEN」「◆YSRKENkO6Y(~2013/08/25)」「◆YSRKEN.ceVZZ(2013/08/26~)」として活動しています。
プログラミングと艦これが趣味です。
プロフ画像はCrystalDiskInfoの水晶雫ちゃんです。
主な創作物についてはhttp://ysrken.blog.fc2.com/blog-entry-76.htmlをご覧ください。

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